予防接種

公開日 2015年03月20日

予防接種を受けましょう

お母さんが赤ちゃんにプレゼントした病気に対する抵抗力(免疫)は、百日せきでは生後3カ月までに、麻しん(はしか)では生後12カ月までにほとんど自然に失われていきます。そのため、この時期を過ぎると、赤ちゃん自身で免疫をつくって病気を予防する必要があります。その助けとなるのが予防接種です。

子どもは発育と共に外出の機会が多くなり、感染症にかかる可能性も高くなります。予防接種に対する正しい理解の下で、お子さんの健康にお役立て下さい。

予防接種とは

麻しん(はしか)や百日せきのような感染症の原因となるウイルスや細菌、または菌が作り出す毒素の力を弱めて予防接種液(ワクチン)をつくり、これを体に接種して、その病気に対する抵抗力(免疫)をつくることを、予防接種といいます。「予防接種」に使う薬液のことを「ワクチン」といいます。

すべての感染症に対してワクチンがつくれるわけではありません。最近やウイルスなどの性質によってつくれないものもあります。

予防接種の有効性

予防接種は、その病気にかからないことを目的にしていますが、お子さんの体質、その時の体調などによって抵抗力(免疫)ができないこともあります。抵抗直(免疫)ができたかどうかを知りたい場合には、採血による血中の抗体を測定する方法もあります。

また、不活化ワクチンでは、抵抗力(免疫)ができてもしばらくすると少しずつ減っていきますので、長期に抵抗力(免疫)を保つためには、一定の間隔で追加接種が必要です。

予防接種の対象者と接種時期

予防接種には、予防接種法によって対象疾病、対象者及び接種期間などが定められた定期接種と、それ以外の任意接種があります。

予防接種を受けるには病気ごとにそれぞれ接種に適した時期があります。

ワクチンの種類と特徴

予防接種で使うワクチンには、生ワクチン、不活化ワクチンの2種類があります。

<生ワクチン>

生ワクチンは生きた最近やウイルスの毒性を弱めたもので、これを接種することによってその病気にかかった場合と同じように抵抗力(免疫)ができます。

接種後から体内で毒性を弱めた細菌やウイルスの増殖がはじまることから、それぞれのワクチンの性質に応じて、発熱や発疹の軽い症状が出ることがあります。十分な抵抗力(免疫)ができるのに約1ヵ月が必要です。

※別の種類の予防接種を行う場合は、接種した日の翌日から27日以上の間隔をおく。

麻しん風しんワクチン(MR)、BCG、水痘(水ぼうそう)ワクチン、

おたふくかぜワクチン、ロタウイルスワクチン など

<不活化ワクチン>

不活化ワクチンは、細菌やウイルスを殺し抵抗力(免疫)をつくるのに必要な成分を取り出して毒性をなくしてつくったものです。体内で細菌やウイルスは増殖しないため、数回接種することによって抵抗力(免疫)ができます。一定の間隔で2~3回接種し、最小限必要な抵抗力(基礎免疫)ができたあと、約1年後に追加接種をして十分な抵抗力(免疫)ができることになります。

※別の種類の予防接種を行う場合は、接種した日の翌日から6日以上の間隔をおく。

4種混合ワクチン、DT、ポリオ、日本脳炎、Hib、小児の肺炎球菌、

ヒトパピローマウイルス、季節性インフルエンザ など

伊江村予防接種の取り扱いについて

小児の予防接種は医療保健センター3階で集団接種となります(接種日程は年間計画表を確認してください)。その他、村が委託した病院などでも接種できます。接種日程に沿って対象のお子さんには母子保健推進員が訪問し接種の案内を通知します。なお、定期予防接種は無料で接種することが出来ます。

インフルエンザ予防接種は65歳以下の任意接種対象の方も無料(上限3,600円)で接種ができます。伊江村立診療所で接種した場合は請求がありません。村外医療機関で接種した場合は伊江村役場医療保健課へ領収書または接種済み書、印鑑、保険証を持参の上、手続きをお願い致します。

予防接種を受ける前に

予防接種に行く前のチェック

  1. お子さんの体調はよいですか。
  2. 今日受ける予防接種について、必要性、効果及び副反応など理解していますか。わからないことがあれば、質問をメモしておきましょう。
  3. 親子健康手帳は持ちましたか。
  4. 予診票の記入は済みましたか。

(1)一般的注意

予防接種は体調の良い時に受けるのが原則です。日頃から保護者の方はお子さんの体質、体調など健康状態によく気を配って下さい。そして気にかかることがあれば、あらかじめかかりつけ医や伊江村医療保健課に相談して下さい。

安全に予防接種を受けられるよう、保護者の方は、以下のことに注意の上、当日に予防接種を受けるかどうか判断してください。

  1. 当日は、朝からお子さんの状態をよく観察し、ふだんと変わったところのないことを確認するようにしましょう。
    予防接種を受ける予定であっても、体調が悪いと思ったら、かかりつけ医に相談の上、接種をするかどうか判断するようにしましょう。
  2. 受ける予定の予防接種について、伊江村からの通知をよく読んで必要性や副反応についてよく理解しましょう。わからないことは、接種を受ける前に接種医に質問しましょう。
  3. 親子健康手帳は必ず持って行きましょう。
  4. 予診票は、接種する医師への大切な情報です。責任をもって記入するようにしましょう。
  5. 予防接種を受けるお子さんの日頃の健康状態をよく知っている保護者の方が連れていきましょう。なお、予防接種の効果や副反応などについて理解した上で、接種に同意したときに限り、接種が行われます。

(2)予防接種を受けることができない場合

  1. 明らかに発熱(通常37.5℃以上をいいます。)をしているお子さん
  2. 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかなお子さん
    急性で重症な病気で薬を飲む必要のあるお子さんは、その後の病気の変化もわからないことから、その日は接種を受けないのが原則です。
  3. その日に受ける予防接種の接種液に含まれる成分で、アナフィラキシーを起こしたことがあることが明らかなお子さん
    「アナフィラキシー」というのは通常接種後約30分以内に起こるひどいアレルギー反応のことです。汗がたくさん出る、顔が急にはれる、全身にひどいじんましんが出るほか、はきけ、嘔吐、声が出にくい、息が苦しいなどの症状やショック状態になるような、はげしい全身反応のことです。
  4. 麻しん(はしか)、風しんの予防接種の対象者で妊娠していることが明らかな人
    お子さんには直接関係ない規則ですが、任意で受ける人のことも考慮したものです。
  5. BCG接種の場合においては、外傷などによるケロイドが認められるお子さん
  6. その他、医師が不適当な状態と判断した場合

(3)予防接種を受ける際に注意を要する場合

以下に該当するお子さんがいると思われる保護者は、かかりつけ医がいる場合には必ず前もってお子さんを診てもらい、予防接種を受けてよいかどうかを判断してもらいましょう。受ける場合には、その医師のところで接種を受けるか、あるいは診断書又は意見書をもらってから予防接種を受けるようにしてください。

  1. 心臓病、腎臓病、肝臓病、血液の病気や発育障害などで治療を受けているお子さん
  2. 予防接種で、接種後2日以内に発熱のみられたお子さん及び発疹、じんましんなどアレルギーと思われる異常がみられたお子さん
  3. 過去にけいれん(ひきつけ)を起こしたことがあるお子さん
  4. 過去に免疫不全の診断がなされているお子さん及び近親者に先天性免疫不全の者がいるお子さん
  5. ワクチンにはその製造過程における培養に使う卵の成分、抗生物質、安定剤などが入っているものがあるので、これらにアレルギーがあるといわれたことのあるお子さん
  6. BCG接種の場合においては、家族に結核患者がいて長期に接触があった場合など、過去に結核に感染している疑いのあるお子さん

(4)予防接種を受けた後の一般的注意事項

  1. 予防接種を受けたあと30分間程度は、医療機関(施設)でお子さんの様子を観察するか、医師とすぐに連絡をとれるようにしておきましょう。
    急な副反応が、この間に起こることがまれにあります。
  2. 接種後、生ワクチンでは4週間、不活化ワクチンでは1週間は副反応の出現に注意しましょう。
  3. 接種部位は清潔に保ちましょう。入浴は差し支えありませんが、接種部位をこすることはやめましょう。
  4. 当日は、はげしい運動は避けましょう。
  5. 接種後、接種部位の異常な反応や体調の変化があった場合は、速やかに医師の診察を受けましょう。

小児における定期接種のワクチン

以下は2014年2月現在のものであり、今後の予防接種法等の改正により変更になる場合があります。

(1)四種混合(DPT-IPV:百日せき・ジフテリア・破傷風・不活化ポリオ混合)

三種混合(DPT:百日せき・ジフテリア・破傷風混合)、ポリオ(IPV:不活化ポリオ)

【接種年齢】生後3カ月以上7歳6カ月未満

※標準的な接種年齢:1期初回は生後3カ月以上1歳未満

【接種間隔・回数】1期初回はそれぞれ20日以上あけて3回

※標準的な接種間隔:20~56日

1期追加は初回終了後6カ月以上あけて1回

※標準的な接種間隔:初回終了後12カ月以上18カ月未満

(2)二種混合(DT:ジフテリア・破傷風混合)

【接種年齢】11歳以上13歳未満

※標準的な接種年齢:11歳以上12歳未満

【接種回数】2期として1回

(3)MR(麻しん・風しん混合)、麻しん、風しん

【接種年齢】1期は1歳以上2歳未満

2期は5歳以上7歳未満で小学校入学前の1年間(年度内に6歳になる者)

【接種回数】1期は1回 2期は1回

(4)日本脳炎

【接種年齢】1期は生後6カ月以上7歳6カ月未満

※標準的な接種年齢:1期初期は3歳以上4歳未満

1期追加は4歳以上5歳未満

2期は9歳以上13歳未満

※標準的な接種年齢:9歳以上10歳未満

【接種間隔・回数】1期初回は6日以上あけて2回

※標準的な接種間隔:6~28日

1期追加は初回終了後6カ月以上あけて1回

※標準的な接種間隔:初回終了後おおむね1年

2期は1回

(5)BCG

【接種年齢】1歳未満 ※標準的な接種年齢:生後5カ月以上8カ月未満

【接種回数】1回

(6)小児用肺炎球菌(PCV13:13価結合型)

【接種年齢】生後2カ月以上5歳未満

※標準的な接種年齢:初回接種の開始が生後2カ月以上7カ月未満

【接種間隔・回数】

  1. 初回接種の開始が生後2カ月以上7カ月未満の場合(合計4回)
    初回はそれぞれ27日以上あけて3回
    追加は初回終了後60日以上あけて1歳以降に1回
  2. 初回接種の開始が生後7カ月以上1歳未満の場合(合計3回)
    初回は27日以上あけて2回
    追加は初回終了後60日以上あけて1歳以降に1回
  3. 初回接種の開始が1歳以上2歳未満の場合(合計2回)
    60日以上あけて2回
  4. 初回接種の開始が2歳以上5歳未満の場合(合計1回)

(7)インフルエンザ菌b型(ヒブ、Hib)

【接種年齢】生後2カ月以上5歳未満

※標準的な接種年齢:初回接種の開始が生後2カ月以上7カ月未満

【接種間隔・回数】

  1. 初回接種の開始が生後2カ月以上7カ月未満の場合(合計4回)
    初回はそれぞれ27日以上あけて3回
    追加は初回終了後7カ月以上あけて1回
  2. 初回接種の開始が生後7カ月以上1歳未満の場合(合計3回)
    初回は27日以上あけて2回
    追加は初回終了後7カ月以上あけて1回
  3. 初回接種の開始が1歳以上5歳未満の場合(合計1回)

(8)ヒロパピローマウイルス(HPV)

【接種年齢】12歳になる年度初日から16歳になる年度末日までの女子(小6~高1)

※標準的な接種年齢:13歳になる年度初日から末日(中学1年)

【接種間隔・回数】

  1. 2価ワクチンの場合
    1カ月以上あけて2回、1回目から5カ月以上かつ2カ月半以上あけて1回
    ※標準的な接種間隔:1カ月あけて2回、1回目から6カ月以上あけて1回
  2. 4価ワクチンの場合
    1カ月以上あけて2回、2回目から3カ月以上あけて1回
    ※標準的な接種間隔:2カ月あけて2回、1回目から6カ月以上あけて1回

(9)水痘(みずぼうそう)

【接種年齢】1歳以上3歳未満

※標準的な接種年齢:1回目は1歳以上1歳3カ月未満

【接種間隔・回数】3カ月以上あけて2回

※標準的な接種間隔:1回目の接種後6カ月以上12カ月未満

成人における定期接種のワクチン

以下は2014年2月現在のものであり、今後の予防接種法等の改正により変更になる場合があります。

(1)インフルエンザ

【接種年齢】65歳以上の者および60歳以上65歳未満で特定の疾患を有する者

(2)成人用肺炎球菌(23価多糖体)

【接種年齢】65歳の者および60歳以上65歳未満で特定の疾患を有する者

平成28年度までは、70歳、75歳、80歳、85歳・・・(以下5歳刻み)の者は定期接種(経過措置)として1回の接種が受けられます。

任意接種のワクチン

以下は2014年2月現在のものであり、今後の予防接種法等の改正により変更になる場合があります。

(1)インフルエンザ

【接種年齢】生後6カ月以上 ※対象年齢が1歳以上のワクチンがあります

【接種間隔・回数】13歳未満は2~4週(4週が望ましい)あけて2回

13歳以上は1回

(2)おたふくかぜ

【接種年齢】1歳以上

【接種回数】1回

(3)B型肝炎

【接種間隔・回数】4週あけて2回、1回目から20~24週あけて1回

(4)ロタウイルス

1価ワクチンの場合

【接種年齢】生後6~24週 ※1回目は生後14週6日までが望ましい

【接種間隔・回数】4週以上あけて2回

5価ワクチンの場合

【接種年齢】生後6~32週 ※1回目は生後14週6日までが望ましい

【接種間隔・回数】それぞれ4週以上あけて3回

参考:「予防接種と子どもの健康」公益財団法人予防接種リサーチセンター

「予防接種における間違いを防ぐために」国立感染症研究所感染症疫学センター

お問い合わせ

医療保健課 医療保健課 保健係
住所:〒905-0592 沖縄県国頭郡伊江村字東江前38番地
電話:0980-49-2234
ファクシミリ:0980-5851

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