ペンシマ

公開日 2015年02月18日

ペンシマの歌詞と解説

南方系の芸能といわれ、明らかにされていないが、沖縄本島では「フェーヌシマ」と呼ばれ、北中城村の熱田や那覇市安里など多くの地域で踊られている。本村では「ペンシマ」と伝えられ、西江上区に継承されている。県内のフェーヌシマ系の踊りでも本村の「ペンシマ」は、唯一、鬼面を被り、4場面からの構成になっている。

鬼面01

6匹の鬼面、全ての表情が違う

鬼面02

昭和51年頃に複製した鬼面

第1場面(棒を持って踊る)

第1場面

第1場面では、6匹の鬼が四尺棒を持って「ハウー」と奇声をあげ登場する。鬼は白のシャツ、ズボンの上に黒の陣羽織を着け、黒の脚絆、鬼面を被る。

第2場面(素手で踊る)

第2場面

第2場面は、棒を持たずに登場し、素手で跳びはねながら、意味不詳の歌に合わせ踊る。

歌(歌詞)

1.ヒーユー チャンプン マイフガピン マンエー サンエー

2.シンニン ツィワワウ イラナウィ マンエー サンエー

3.チャン エエ チャランエーエ ハヤニツィーフー

4.ランエー へー

5.プサツィガヌ ラウチ シャン ウニヨティヌ エンエー チランウョーインゾオーヨー

6.ウム エフワンエ フッアサー チャリムツ シンマー

7.ナンペーヘー シィサン チュウーリン

第3場面(平安座パッタラが詞章を唱える)

藪地の比屋(ヤブツィヌヒヤ)の息子、平安座パッタラという武士が登場し「この村に鬼が出没して、人々に危害を加えるので退治してやる。」という詞章を唱える。

こりゃ上下にとゆうむ やぶつぃぬ比屋 うとしごの平安座パッタラこのぐる このえーだやまに 鬼人住いってあのひんのすば鬼のうーくというくりがねくとやりばさし許ちすまん にったんにからみてはいこうに流します。鬼のだやしんはやわたりった煙が立った えいえい さーさー鬼のまるまぢり出り出り

鬼 ただいまになちゆたすやなにしたなものか

武士 いやっ ちふわなもの

鬼 いか程の力

武士 今やにわ手の裏にうつぃちしちしょー らいてさーさー 天にはっととぶ

鬼 すぃじゃ鬼のうで骨とあらすわんしゅ むのさーさーかけて見ます

武士 いちゃがちゃが

鬼 おーならんならん

第4場面

第4場面

鬼の住処へ行き、「退治に来たから勝負せよ」と迫る。鬼が1匹ずつ出てきて平安座パッタラと戦うが、勝てずに「ナラーン ナラン ナラン」と降参し、ひもで縛り退治する。

衣装

鬼=白のドヂン、黒の脚絆、白のシャツ、黒の羽織に帯を後ろで結ぶ。鬼面、茶髪の桂を被り、素足で踊る。第1場面は棒を持つ。

平安座パッタラ=黒紋付羽織に白帯でタスキ掛けをし、紫の頭巾に白鉢巻をする。黒の脚絆に黒足袋を履く。ひも

ペンシマの伝わり

ペンシマ保存伝承区の西江上区に屋号ナカマン屋という家があり、祖先は恩納村名嘉真から移り住んだ。その方が名嘉真のフェーヌシマの踊りの心得があって、西江上区に伝えたといわれる。

鬼退治の場面は、島で独自に構成したものらしい。

ペンシマ披露(主な芸能公演から)

昭和48年12月      ペンシマ那覇公演

昭和51年10月30日   九州地区第18回民俗芸能発表会(熊本県)

平成2年3月10日     国立劇場武技の舞

平成2年3月17日     全島フェーヌシマ大会(名護市)

平成3年10月19日    仮面の芸能(石垣市)

平成5年8月28日     伊江村民俗芸能保存会創立20周年記念「伊江島の村踊」公演(那覇市)

平成10年10月24日   第1回ふぇーぬ島の集い

平成12年1月8日~9日  沖縄県人ハワイ移住100周年記念芸能公演(沖縄芸能団として参加)

平成12年6月1日     全国民俗芸能保存振興市町村連盟総会

平成16年2月14日    国立劇場おきなわ開場記念「伊江島の村踊」公演

平成18年2月3日     国際民俗芸能フェスティバル

お問い合わせ

教育委員会
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電話:0980-49-2334
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