公開日 2015年02月17日
四季口説 (本調子) 〈伝承地:東江上・東江前・阿良〉
〔系統:会所踊い系<ヤマト。踊の構成等:2人。 二才踊い衣装。小道具:扇をもって踊る〕
一 春の山辺は色々の
花の錦を打ち重ね
着て見る袖に香るなり
囃子 花の梢は四方に続いて
咲き添えならぬ
二 夏は若葉の姿がして
吹き来る風の山川の
水の綾織る涼しきや
囃子 山の清水に暑さ忘れて
立ちも退かれず
三 秋は紅葉のその中に
只喜びの眉開く
菊の花房類なし
囃子 霧の籬に盛競う
菊の群々
四 冬は岩根の松が枝に
又豊年の白雪の
積もる景色の面白や
囃子 雪の禊にかかる嬉しき
千代の松が枝
大意
省略。
語意
咲き添えならぬ= 姿がして=すがたして
立ちも退かれす=気持ちが良くてここから動きたく
ない。 只喜びの眉開く=感激している様子。
禊は=雪で身を清める。
解説
同じ四季口説でも、県内で広く歌い踊られている四季口説と異り、東村独特の口説である。曲節は同じでも歌詞は全然違う。県内で歌われている四季口説も併記してあるので、比較しながら鑑賞されたい。変わった風景が見られるであろう。
なお、この口説は、東江上の平良某氏が作詞されたそうである。
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