真北（まちた）　東踊い

真　北　　　　（三下調子）〈東江上・東江前・阿良〉

〔系統：会所踊い系＜沖縄本島。踊の構成等：２人。二才踊い衣装。小道具：扇をもって踊る。出羽・入羽の踊りによく踊られる。〕

一　真北吹く風のナースーリー

　真帆かけて吹けば

　シャイトゥ　ユシャリバ　ユシャイナー

二　波も押しすいてナースーリー

　走るが美ら美らさ

　シャイトゥ　ユシャリバ　ユシャイナー

大意

真北から吹いてくる風を帆腹いっぱいに受ければ、波に後押しされて走る船がまことに美しい。

語意

真北吹く風＝真北から吹く風。　真帆＝・その船の中で、主となる帆、・順風に一杯風をふくらました　帆。・「片帆」と「真帆」を総称した時の呼び名。（『やさしい琉歌集』）　押しすいて＝押し添えて。走るが美らさ＝走るのが美しい。

解説

大意と同じ

類歌

• 真北の真北吹きつめてをれば按司添前てだのお船ど待ちゆる　（大成4018・琉全1735賀頌）
• 按司添がお船の渡中おし出れば波もおしそひてはるがきよらさ　〔大成191・琉全762沈仁屋久節〕